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飯塚浩一 Iizuka Koichi 教授
「公共放送」のルーツを探る
−BBCの理念と歴史−
 
「公共放送」や「公共の電波」という言葉がよく使われるように、放送が公共的な役割を担うことは「当たり前」と考えられてきました。しかしながら、放送が担うべき「公共性」が何を意味するのかについて、明確なビジョンが示されてきたとは言い難いと思います。そこで、日本の放送制度のモデルともなり、公共放送として世界的に高い評価を受けている英国放送協会(BBC)の歴史を振り返り、BBCがどのような「公共性」を担ってきたのかを考察することを通して、日本社会において放送が担うべき「公共性」とはどのようなものかを探っています。

プロフィール

学位: 法学修士
専門テーマ: 英国における政治とメディア、メディア思想史
専門分野: メディア史
最終学歴: 慶應義塾大学大学院法学研究科政治学専攻博士課程単位取得退学
所属学会: 日本マス・コミュニケーション学会、メディア史研究会
研究キーワード: メディア、歴史、公共性
主な論文・著書:
「日本のマス・コミュニケーションの特質 英国との比較から」小川浩一編著『マス・コミュニケーションへの接近』八千代出版、2005年
「カルチュラル・スタディーズ」叢書 現代のメディアとジャーナリズム8 『メディア研究とジャーナリズム 21世紀の課題』ミネルヴァ書房、2009年

研究テーマについて

社会性

「放送の公共性」とは何か?

IT企業による民間放送局買収の試みや、番組での捏造問題が起こるたびに、政治家やジャーナリズムが「放送の公共性」を話題にしています。そのことは、公共放送と呼ばれるNHKのみならず、民間放送も社会に対して大きな責任と使命を負っているという共通理解が存在することを意味しています。しかしながら、その共通理解の中身が具体的に考えられたことはほとんどありません。そこで、「放送の公共性」とは、誰が、どのようなものとして考えるべきなのかを追究し、今日の放送のあるべき姿を探ります。
研究の特異性

「目に見えない制度」としての英国放送協会(BBC)

日本では「公共放送」や「公共の電波」という言葉がよく使われるように、放送が公共的な役割を担うことは「当たり前」と考えられてきましたが、放送が担うべき「公共性」が何を意味するのかについては、明確なビジョンは示されてきませんでした。それは、放送局自身が「公共性」とは何かを考え、その考えを具体的な活動で形に表してこなかったからです。私は、草創期のBBCを、放送が担う「公共性」とは何かを自ら考えて実践した放送局として捉え、国家と大衆の間で「目に見えない制度」として果たしてきた役割を研究しています。
研究の楽しさ

「見えないメディア」が見えるようになる

私たちが「テレビを見る」と言った時、実際に見ているのは画面に映っている映像であって、テレビを見ているのではありません。このように、メディアが楽しい情報を大量に流せば流すほど、私たちはメディアを意識しなくなり、現在が「当たり前の世界」になります。そこで、メディアそのものの歴史を知り、メディアの現在を見ることで、いつの時代・どの社会にも当てはまると思い込んでいたことが、実は特定の時代に特定の条件の下で成立した特殊なことであることに気付き、現在とは違うあり方を考えることが可能になります。

ゼミ・教育について

ゼミの教育姿勢

問題意識を持ち、調べ、発表し、議論する

メッセージの送り手になるためには、「どんな情報を、どんな形で、どんなメディアを通じて」伝えれば受け手にとって最も価値があるかを自分で判断し、実践できる能力を身につける必要があります。そのためには、自分の問題意識を持ち、情報を集め、分析し、自分の考えを相手が見たり聞いたりして分かる形で伝えられなくてはなりません。メディアやジャーナリズムの歴史研究を題材としつつ、「読み、書き、発表し、議論する」という基本的な訓練を積むことで、どのような状況にも応じられる力を培います。
学生
発表・討論では、各自が自分の調べたことや考えたことに誇りを持ちつつ、厳しい質問をぶつけ合っています。
卒業研究テーマ
私のゼミナールでは、全員が共通テーマ「比較メディア史の視点から、マス・メディアの構造と機能を考察しよう!」に沿って、各自が調べてきたことを発表・討論しながら、研究報告書の作成を進めています。
ゼミの魅力
どのような内容でも、時間をかけて準備した発表は、必ず聞いている人にポイントが伝わります。発表の技術よりも、調べたことや自らの意見を聞いてもらうために費す時間を大切にして欲しいと思います。
その他一言
自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分の言葉で語ることが出来る力を身につけましょう!

入学をお考えの皆様に向けて

広報メディア学科には、教室での授業だけでなく、実際に社会に向けてメッセージを発信することで、社会的責任を担う力を磨く機会と、そのための設備・知識・技術・教授陣が揃っています。学生と教員が一緒になって学科を作る経験を通じて、現代に必要な「活きた教養」を身につけることができます。
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